カラオケで好きな曲を歌っていると、高音の手前で声が詰まる。喉が疲れて、1時間も歌えない。
そんな経験、ありませんか。
「喉を開いて歌う」という言葉は聞いたことがあっても、具体的に何をすればいいのか分からない。その感覚、よく分かります。
喉が締まる原因は、実は喉そのものではなく、呼吸の浅さや姿勢の崩れ、無意識の力みにあることが多いんです。
この記事では、喉を開いた状態で歌えるようになるための練習メニューを、目的別に整理してまとめました。
準備段階から定着まで、段階を追って説明していきます。
喉締め発声をしてしまう3つの原因を理解しておく

喉が締まる状態で歌っている人には、共通するパターンがあります。
喉を開く練習を始める前に、なぜ喉が締まってしまうのか、その原因を押さえておくと練習の意味が分かりやすくなります。
原因は大きく分けて3つ。
呼吸・姿勢・力みです。それぞれ見ていきます。
呼吸の浅さが喉に負担をかけている
喉が締まる一番の原因は、呼吸が浅いことです。
息を吸う量が足りないと、声を出すために喉の筋肉だけで頑張ろうとしてしまいます。
腹式呼吸ができていない状態では、声帯周辺に余計な力が入ります。息の支えがないまま声を出そうとすると、喉だけで音量を稼ごうとして締め付けてしまうんです。
音無し息が足りないと、喉で無理やり音を出そうとしちゃうんですね



そうそう。喉は空気の通り道なのに、通り道を狭めてしまうんだよね
- 吸う息が少ない
- 喉の筋肉に頼る
- 声帯周辺に力む
- 息の支えがない
- 喉で音量を稼ぐ
こうした状態を放置すると、歌うたびに喉を痛めてしまいます。
どれだけ喉を開こうと意識しても、呼吸が浅いままでは根本的な解決にはなりません。
呼吸の改善が最初のステップになります。
姿勢の崩れが発声フォームを壊している
猫背や首が前に出た姿勢では、喉の空間が物理的に狭くなります。
姿勢が悪いと、気道が圧迫されて声が通りにくくなるんです。
特にスマホを見るときの姿勢、あれを歌うときにも無意識に取っている人が多いです。
首が前に出ると、喉仏の位置が上がって喉が締まった状態になります。
- 猫背で喉が圧迫
- 首が前に出る
- 喉仏が上がる
- 顎が上がる
正しい姿勢とは、背筋を伸ばして胸を軽く張り、顎を引いた状態です。
この姿勢なら、喉の空間が自然と確保されます。鏡の前で自分の姿勢をチェックしてみてください。
思った以上に首が前に出ているかもしれません。
力みの癖が無意識に喉を緊張させている
「ちゃんと歌わなきゃ」という意識が強いと、無意識に体全体が力んでしまいます。肩が上がり、首に力が入り、喉周りの筋肉がガチガチに固まる。
これでは喉が開くはずがありません。
力みは、高音を出そうとするときに特に起こりやすいです。「届かせよう」として顎を上げたり、首に力を入れたりすると、喉はさらに締まります。
- 肩が上がる
- 首に力が入る
- 顎を上げる
- 喉周りが固まる
こうした力みのサインに気づけるかどうかが、最初の一歩になります。
自分では「普通に歌っている」つもりでも、鏡で見ると思わぬ緊張が表れていることも多いですよ。
リラックスすることが大事、とはよく言われますが、具体的にどうリラックスすればいいのかが分からない。
それは次のセクションで説明します。
喉を開いた状態で歌えるようになると得られる変化


喉を開いて歌えるようになると、歌声がどう変わるのか。ここを理解しておくと、練習のモチベーションが続きやすくなります。
声量と音域が自然に広がっていく
喉を開いた状態だと、声が太く豊かになります。
喉が締まっている状態では、声帯を無理に振動させているので細く硬い声になりがちです。
喉が開くと、声の響く空間が広がります。共鳴腔と呼ばれる空間を使えるようになるので、少ない力で大きな音量が出せるようになるんです。
- 声が太く豊かになる
- 共鳴腔が使える
- 少ない力で大音量
- 高音が出しやすい
- 音程を楽に調整
これらの変化は、喉周りの筋肉がリラックスした結果として起こります。力を抜くことで、かえって声のコントロール精度が上がるわけです。



音域も広がるんですか?



うん。喉が開いていると、高音を出すときに無理な力が入らないから、出せる音域が自然と広がっていくよ
高音を出すために喉を締めていた人は、喉を開くことで逆に高音が出しやすくなります。
力まずに音程をコントロールできるようになります。
長時間歌っても喉が疲れなくなる
喉を締めて歌っていると、1時間も歌えば喉がガラガラになります。
声帯に負担がかかっているからです。
喉を開いて歌えるようになると、声帯への負担が大幅に減ります。息の流れが自然になり、声帯を無理に振動させる必要がなくなるからです。
- 息の流れが自然
- 声帯の負担軽減
- 疲れにくい発声
- 翌日の声枯れ防止
こうした変化は、歌唱時の体感として明確に現れるでしょう。
カラオケで何時間も歌い続けられる人は、喉を開いて歌っている人が多いです。声帯を酷使していないので、疲れにくいと言えます。
翌日に声がかすれることも減るし、喉への負担が減れば声帯を傷めるリスクも下がります。長く歌を続けたいなら、喉を開いて歌う技術は必須です。
喉を開くための準備として行うべきボイトレ練習メニュー


ここからは具体的な練習メニューに入ります。
まずは喉を開くための土台作りから。呼吸・リラックス・姿勢の3つを整えていきます。
腹式呼吸を身につけて喉への負担を減らす
腹式呼吸は、喉を開いて歌うための最重要スキルです。胸ではなくお腹で呼吸することで、安定した息の流れを作ります。
まず仰向けに寝転んでください。
お腹に手を当てて、リラックスした状態で呼吸します。息を吸うとお腹が膨らみ、吐くとへこむ。
これが腹式呼吸の感覚です。
寝た状態で感覚をつかんだら、立った状態でも同じように呼吸できるか試してみてください。
立つと胸式呼吸に戻りやすいので、意識的にお腹を使います。
- 鼻から4秒かけて息を吸う
- お腹が膨らむのを意識する
- 口から8秒かけて息を吐く
- お腹がへこむのを意識する
吐く時間を吸う時間より長くすることで、横隔膜のコントロールが上達します。毎日5分でいいので続けてみてください。
リップロールで喉周りの余計な力を抜く
リップロールは、唇をプルプルと震わせながら息を吐く練習です。これをやることで、喉周りの筋肉がリラックスします。
唇を軽く閉じて、息を吐きながら唇を振動させます。
「ブルルル…」という音が出れば正解です。
最初はうまく震えないかもしれませんが、力を抜くことが大事です。
リップロールができるようになったら、音程をつけてみてください。低音から高音まで、なめらかに音程を変えながらリップロールを続けます。
- 喉に力が入っていないか
- 顎が固まっていないか
- 息だけで震わせているか
- 唇に余計な力がないか
リップロールがうまくできないときは、これらのどこかに問題があるサインかもしれません。鏡で自分の表情を見ながら練習すると、力みに気づきやすくなります。
息の流れだけで唇を震わせるイメージを持ってください。
ストレッチで首・肩・舌の緊張をほぐしておく
歌う前のストレッチは、意外と見落とされがちです。首・肩・舌が凝っていると、どれだけ呼吸を心がけても喉は開きません。
まず首を左右にゆっくり倒します。
痛みを感じない程度に、首の横の筋肉を伸ばしてください。
次に首を前後に倒して、首の前側と後ろ側もほぐします。
肩は上下に大きく動かします。肩をすくめるように上げて、ストンと落とす。
これを5回くらい繰り返すと、肩の力が抜けます。
- 首を左右・前後に倒す
- 肩を上げて落とす
- 舌を前に突き出す
- 舌を奥に引っ込める
どの動作も反動をつけず、ゆっくり行うのがコツです。特に首は急に動かすと痛めやすいので注意しましょう。



舌のストレッチってどうやるんですか?



舌を思い切り前に突き出して、5秒キープ。それから舌を奥に引っ込めて、また5秒。これで舌根がほぐれるよ
舌根に力が入っていると、喉の奥が狭くなります。
舌のストレッチは地味に効くので、必ずやってみてください。
喉を開いた発声を定着させるボイトレ練習メニュー
準備が整ったら、ここからは喉を開いた状態で実際に声を出す練習に入ります。4つの練習メニューを紹介します。
あくびの感覚を使ったハミング練習
喉を開く感覚をつかむには、あくびのときの喉の状態を思い出すのが一番です。
あくびをすると、喉の奥が縦に広がりますよね。あの状態が「喉が開いている」状態です。
口を閉じて、あくびをするような感覚で「んー」とハミングしてみてください。
喉の奥が広がって、鼻の奥に響く感じがあれば正解です。
ハミングは声帯への負担が少ないので、ウォーミングアップに最適です。
喉を開いた状態で声を出す感覚をつかむには、まずハミングから始めるのがおすすめです。
- あくびの口の形を意識する
- 喉の奥を縦に広げる
- 鼻の奥に響かせる
- 力まずにリラックスする
最初は低い音から始めて、徐々に音程を上げていきます。
高音になっても喉が締まらないように、あくびの感覚をキープしてください。
母音を使った喉の空間確保トレーニング
母音「あ・え・い・お・う」を使って、喉を開いた状態で発声する練習です。特に「あ」と「お」は喉が開きやすい母音です。
まず「あー」と声を出してみてください。このとき、口を縦に大きく開けます。
喉の奥も同じように縦に開けるイメージです。
次に「おー」を発声します。口を丸く開けて、喉の奥も丸く開ける感じです。
「お」の発音は、喉を開く練習に特に向いています。
- 口を縦に大きく開く
- 喉の奥も縦に開ける
- 口を丸く開ける
- 喉の奥も丸く開ける
口の開け方だけでなく、喉の奥の空間をイメージできるかどうかで効果が大きく変わってきます。鏡で口の形を確認しながら練習すると、感覚がつかみやすくなるでしょう。
慣れてきたら、5つの母音を順番に発声してみてください。
「あーえーいーおーうー」と、どの母音でも喉を開いた状態をキープするのが目標です。
「い」と「え」は喉が締まりやすい母音です。これらの母音でも喉を開けるようになれば、歌の中でも自然と喉が開くようになります。
タングトリルで舌根の力みを取り除く
タングトリルは、舌を巻いて「ルルルル…」と震わせる練習です。スペイン語の巻き舌のような発音ですね。
舌の先を上の歯茎の裏につけて、息を吐きながら舌を震わせます。
最初はうまくできなくても大丈夫です。
舌に力が入りすぎていると震えないので、リラックスすることが大事です。



全然できないんですけど…



焦らなくて大丈夫。まずは「ら」の発音を繰り返してみて。「らららら…」って速く言ってると、だんだん震える感覚がつかめてくるよ
タングトリルができるようになったら、音程をつけて練習します。
低音から高音まで、なめらかに音を変えながら「ルルルル…」と発声します。
この練習で舌根の力が抜けると、喉の奥の空間が自然と広がります。
舌根の緊張は、喉締めの大きな原因のひとつなので、タングトリルは地味に効きます。
ロングトーンで開いた状態を維持する練習
ロングトーンは、同じ音程を長く伸ばす練習です。
喉を開いた状態を維持する持久力をつけるために有効です。
「あー」と声を出して、10秒間同じ音程・同じ音量で伸ばしてみてください。
途中で声が揺れたり、音量が変わったりしないように意識します。
慣れてきたら、伸ばす時間を15秒、20秒と延ばしていきます。息が続かなくなったら、腹式呼吸ができているか確認してください。
- 途中で喉が締まらないように注意
- 息の量を一定に保つ
- 肩や首に力が入らないように
- 音程が下がらないように意識
ロングトーンは単調な練習に見えますが、喉を開いた状態を安定させるにはとても効きます。
毎日5分でいいので続けてみてください。
練習効果を高めるために押さえておくべきポイント
練習の効果を最大限に引き出すには、やり方だけでなく、確認方法や習慣化も大事です。
ここでは3つのポイントを押さえておきます。
| 確認項目 | チェック方法 | 理想の状態 |
|---|---|---|
| 鏡での確認 | 姿勢・口の開き方 | 背筋が伸びている・顎が引けている |
| 録音での確認 | 声の響き・安定感 | 太く豊かな声・音程が安定 |
| 練習時間 | 毎日の習慣 | 1日5分から継続 |
鏡を使って口の開き方と姿勢を確認する
自分の姿勢や口の開き方は、自分では気づきにくいものです。
鏡を見ながら練習すると、客観的にチェックできます。
姿勢が崩れていないか、首が前に出ていないか、口が縦に開いているか。これらを鏡で確認しながら練習してください。
特に高音を出すときは要注意です。
高音になると無意識に顎が上がったり、首に力が入ったりします。
鏡を見ていれば、その瞬間に気づいて修正できます。
録音して喉が開いているか音質でチェックする
自分の声は、自分が聞いている音と録音した音では印象が違います。練習の成果を確認するには、録音が一番です。
スマホのボイスメモで十分なので、練習前と練習後の声を録音してみてください。
喉が開いていれば、声が太く豊かに聞こえます。



自分の声を聞くのって恥ずかしいんですよね…



分かる。でも、客観的に聞かないと改善点が見えないんだよね。最初は違和感あるけど、慣れてくるよ
録音を聞いて、声が細く硬く聞こえるなら喉が締まっている証拠です。
逆に、響きが豊かで安定していれば喉が開いている状態です。
定期的に録音して、変化を確認してみてください。
練習は1日5分から始めて習慣化していく
ボイトレは、長時間やればいいというものではありません。
むしろ、短時間でも毎日続けることが大事です。
最初は1日5分でいいので、毎日練習する習慣をつけてください。
5分なら、通勤前やお風呂上がりにサッとできます。
慣れてきたら、少しずつ時間を延ばしていけばOKです。
いきなり30分やろうとすると、続かなくなります。小さく始めて、習慣にすることを優先してください。
練習時間は、喉が疲れない範囲で調整します。
喉が痛くなったり、声がかすれたりしたら、すぐに休んでください。無理をすると、逆効果になります。
よくある質問
- 喉を開く感覚が分からないのですが、どうすればいいですか?
-
あくびをするときの喉の状態を思い出してください。喉の奥が縦に広がる感じです。最初はハミング練習から始めると、感覚をつかみやすいです。
- リップロールがうまくできません。コツはありますか?
-
唇や顎に力が入りすぎている可能性があります。リラックスして、息の流れだけで唇を震わせるイメージを持ってください。最初は短い時間から始めて、徐々に長くしていきます。
- 練習してもすぐに喉が締まってしまいます。
-
姿勢と呼吸を見直してください。喉が締まる原因の多くは、姿勢の崩れか呼吸の浅さです。鏡で姿勢を確認しながら、腹式呼吸に気をつけて練習してみてください。
- 高音を出すときだけ喉が締まります。どうすればいいですか?
-
高音になると無意識に力が入りがちです。高音を出すときこそ、リラックスして喉を開くことに気をつけてください。ハミングやリップロールで高音域まで練習すると、徐々に改善されます。
- 練習の効果が出るまでどれくらいかかりますか?
-
個人差はありますが、毎日5分の練習を続ければ、1〜2週間で声の変化を感じる人が多いです。焦らず、継続することが大事です。
まとめ:喉を開いて歌うには、喉以外を整えることから始める
喉を開いて歌うためには、喉そのものではなく、呼吸・姿勢・力みという「喉の外側」を整えることが先決です。腹式呼吸を身につけ、姿勢を正し、余計な力を抜く。
これが土台になります。
土台ができたら、ハミング・母音発声・タングトリル・ロングトーンの4つの練習で、喉を開いた状態を定着させていきます。
毎日5分でいいので、続けてみてください。
鏡で姿勢を確認して、録音で音質をチェックする。この2つを習慣にすれば、着実に上達していきます。
喉を開いて歌えるようになると、声量も音域も自然と広がります。長時間歌っても疲れにくくなり、歌うこと自体が楽になります。
焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。






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