デスボイスやフライスクリームの練習を始めてみたけれど、翌日には喉が痛い。そんな経験、ありませんか。
動画や記事で「エッジボイスから始めましょう」と言われて試してみても、どこまで力を入れていいのか分からない。
喉を開くって言われても、開いている感覚がよく分からない。
そういう人、少なくないです。
この記事では、喉を痛めないための「見落としがちなポイント」に絞って書きました。
基礎の説明より、実際に練習する時に困る部分を優先しています。
初心者がデスボイスとフライスクリームで喉を壊す本当の原因

デスボイスやフライスクリームを練習して喉を痛める人には、共通するパターンがあります。それは「力を入れる場所」ではなく「力を抜くタイミング」を知らないことなんです。
エッジボイスから始めるのは間違っていません。ただ、エッジボイスを「喉を締める練習」だと勘違いすると、最初の一歩から喉に負荷をかけてしまいます。
音無しエッジボイスって、喉をギュッとする感じですよね?



それ、よくある間違いなんだ。エッジは「力を抜いた状態で声帯を閉じる」感覚だよ
デスボイスとフライスクリームは、発声の仕組みが全く違います。フライスクリームは声帯を閉じて高音域で歪ませる発声、デスボイス(フォールスコードスクリーム)は仮声帯を使う低音域の発声です。
この違いを理解せずに「とにかく声を歪ませればいい」と思って練習すると、喉を痛めるリスクが一気に上がります。
「エッジボイスから始める」だけでは喉を守れていない
エッジボイスは、デスボイスやフライスクリームの土台として紹介されることが多いです。間違いではないんですが、エッジボイスの「質」が悪いと、そこから先の発声も全部歪みます。
エッジボイスを練習する時、喉を締めて無理やり声を出している人がいます。
正しいエッジボイスは、リラックスした状態で声帯がゆっくり振動する感覚です。



リラックスって、どのくらい力を抜けばいいんですか?



あくびをした直後くらいのイメージ。喉が開いてる感じがあれば大丈夫
エッジボイスで「あ゛あ゛あ゛あ゛」という音を出す練習をする時、喉に力が入っていると音が詰まります。
力を抜いた状態で低い音域から始めて、声帯が自然に閉じる感覚を掴むのがポイントです。
- 喉を締めて無理やり出す
- 音が詰まる・途切れる
- 力んで高音域から始める
- 声帯を締め上げる意識
こうした兆候が一つでもあれば、練習方法を見直したほうがいい。
エッジボイスの段階で喉が痛くなるなら、すでに力の入れ方が間違っています。
エッジボイスは「声帯を閉じる感覚を確認する練習」であって、「声帯を締め上げる練習」ではありません。
力を抜いているつもりでも、首の筋肉が緊張している
エッジボイスを練習している時、自分では力を抜いているつもりでも、首や肩に力が入っている人がいます。鏡を見ながら練習してみてください。
首の横に筋が浮いていたら、力み過ぎです。
首の筋肉が緊張していると、喉の周辺の筋肉も連動して固くなります。
その状態で声帯を動かそうとすると、摩擦が大きくなって喉を痛めやすくなるんです。
リラックスした状態を作るために、練習前に首をゆっくり回す、肩を上げて一気に落とす、といったストレッチを挟むとうまくいきます。たった30秒でも、喉への負担が変わります。
エッジボイスの「粒」が揃っていないと次の段階で崩れる
エッジボイスを出した時、「あ゛ーーー」という音が途中で途切れたり、粒がバラバラになったりすることがあります。これは声帯の閉じ方が不安定な証拠です。
フライスクリームに移行する時、この不安定さがそのまま影響します。声帯閉鎖と呼気圧のバランスを取るには、エッジボイスの段階で「安定した振動」を作れている必要があるんです。
粒が揃わない場合は、息の量を減らしてみてください。
息を多く出し過ぎると、声帯が振動を保てなくなります。ほとんど息を出さないくらいの感覚で、声帯だけを振動させるイメージです。
声帯閉鎖の強さを間違えると一瞬で喉が潰れる
フライスクリームを練習する時、「声帯を閉じて息を圧縮する」という説明をよく目にします。ただ、この「閉じる強さ」を間違えると、一瞬で喉が潰れます。
声帯閉鎖は「ギュッと締める」ものではありません。
声帯の端が軽く接触している状態で、呼気圧によって自然に圧がかかる感覚です。



閉じる強さって、どうやって確認すればいいんですか?



息を止めずに声を出せているか、がポイント。息が完全に止まるなら締め過ぎだよ
声帯を閉じ過ぎると、息の通り道が完全に塞がれて、声が出なくなります。その状態で無理やり息を押し出そうとすると、喉に強い負荷がかかって炎症を起こします。
- 息が完全に止まる
- 声が詰まって出ない
- 喉に力が入る
- 苦しさを感じる
こうした兆候が出たら、すぐに力を抜いて休憩しましょう。閉じる強さは、ハミングをする時の感覚に近いです。
ハミングで「んーーー」と声を出している時、声帯は軽く閉じているけれど、息は通っています。
その閉じ方を心がけてみてください。
高音域に行くほど閉鎖を強めるのは逆効果
フライスクリームで高音を出そうとする時、声帯閉鎖を強めてしまう人がいます。高い音を出すには声帯を引き伸ばす必要があるんですが、閉鎖を強めると声帯が固定されて伸びなくなるんです。
高音域では、閉鎖の強さは変えずに「息の速度」を上げるのが正解です。
声帯は軽く閉じたまま、息のスピードだけを速くすることで、高い音が出やすくなります。
息の速度を上げる感覚は、ストローで勢いよく息を吹き出す時のイメージです。
息の量を増やすのではなく、細く速い息を出す。
そのコントロールができると、喉への負担が減ります。
閉鎖が弱いと息が漏れて歪みが出ない
逆に、声帯閉鎖が弱すぎると、息が漏れてしまって歪みが生まれません。裏声のようなスカスカした音になって、フライスクリームの特徴である「ガリガリした歪み」が出ないんです。
閉鎖が弱い場合は、エッジボイスに戻ってみてください。エッジボイスで声帯を閉じる感覚を確認してから、少しずつ裏声と混ぜていくと、ちょうどいい閉鎖の強さが分かってきます。
閉じ過ぎず、緩め過ぎない。この微妙なバランスを体で覚えるのが、フライスクリーム習得の鍵です。
言葉で説明されても分かりにくい部分なので、何度も試して感覚を掴むしかないんですよね。
音域による発声の違いを理解せずに練習している
デスボイスとフライスクリームは、音域によって発声の仕組みが全く違います。この違いを知らずに練習すると、喉を痛める原因になります。
フライスクリームは高音域向きの発声で、声帯を閉じて歪ませる技術です。
一方、デスボイス(フォールスコードスクリーム)は低音域向きで、仮声帯を使って音を作ります。
| フライスクリーム | デスボイス(フォールスコード) | |
|---|---|---|
| 音域 | 高音〜中音域 | 低音〜中音域 |
| 使う部位 | 声帯(真声帯) | 仮声帯 |
| 息の量 | 少なめ | 多め |
| 喉への負担 | 閉鎖ミスで高い | 脱力不足で高い |
高音域でデスボイスの発声をしようとすると、仮声帯がうまく働かずに喉を締めるだけになります。逆に、低音域でフライスクリームを出そうとすると、声帯が閉じきらずに息が漏れます。
自分が出したい音域に合わせて、発声方法を切り替える意識が必要なんです。
「デスボイスを出す」と一括りにせず、高音なのか低音なのかを心がけてみてください。
中音域で2つの発声が混ざって喉が疲れる
中音域では、フライスクリームとデスボイスの両方が出せる音域です。ただ、この音域で2つの発声が無意識に混ざると、喉が混乱して疲れやすくなります。
中音域を練習する時は、「今はフライスクリームを出している」「今はデスボイスを出している」と意識してください。
どちらを使っているか分からない状態で練習すると、喉への負荷が分散せずに一箇所に集中してしまいます。
最初は高音域と低音域を分けて練習して、それぞれの感覚を掴んでから中音域に移る方が安全です。
中音域から始めると、どちらの発声も中途半端になりがちなんですよね。
デスボイスとフライスクリームの出し方を身体の仕組みから整理しておく


デスボイスとフライスクリームを習得するには、まず「体の中で何が起きているか」を理解しておく必要があります。
感覚だけで練習すると、喉を痛めるリスクが上がるからです。
声帯は筋肉と粘膜でできていて、振動することで音が生まれます。フライスクリームは声帯を閉じた状態で息を圧縮して歪ませる発声、デスボイスは仮声帯という別の部位を使って音を作る発声です。



仮声帯って、普段の声では使わないんですか?



基本的には使わない。だから最初は動かし方が分からなくて当然なんだよ
フライスクリームとデスボイスは、発声の仕組みが違うので、練習の進め方も全く違います。この違いを理解せずに「デスボイスの練習」と一括りにすると、混乱して喉を痛めやすくなるんです。
フライスクリームは声帯を閉じて歪ませる高音域の発声
フライスクリームは、声帯を閉じた状態で息を通すことで、声帯が細かく振動して歪んだ音が出る発声です。
高音域で使われることが多く、ヴィジュアル系バンドのボーカルがよく使います。
声帯閉鎖と呼気圧のバランスが崩れると、喉に負荷がかかります。
閉鎖が強すぎると息が詰まって喉が締まり、閉鎖が弱すぎると息が漏れて歪みが出ません。
- 閉鎖が強すぎる
- 息が詰まる
- 喉が締まる
- 閉鎖が弱すぎる
- 息が漏れる
どちらに偏っても上手くいかないため、中間点を探る練習が欠かせません。
最初は鏡で喉の状態を確認しながら、力みがないか意識してみるといいかも。
声帯の閉じ方は目に見えないので、感覚で覚えるしかない部分が大きいです。
声帯閉鎖と呼気圧のバランスが崩れると喉に負荷がかかる
フライスクリームを出す時、声帯を閉じる力と息を押し出す力の2つが働いています。この2つのバランスが崩れると、喉に余計な負荷がかかります。
声帯を閉じる力が強すぎると、息が通らなくなって喉が詰まります。この状態で無理やり息を押し出そうとすると、声帯に強い摩擦が起きて炎症を起こします。
逆に、息を押し出す力が強すぎると、声帯が閉じきれずに息が漏れます。
歪みが出ないだけでなく、声帯が不安定に振動して喉が疲れやすくなるんです。
バランスを取るコツは、「声帯を閉じた状態で、息をゆっくり出す」感覚です。
息を勢いよく出すのではなく、細く長く出すイメージを持ってください。
裏声との混ぜ方が不十分だと苦しい発声になる
フライスクリームは、裏声(ファルセット)にエッジボイスの要素を混ぜて作ります。裏声の軽い発声にエッジの歪みを加えることで、喉への負担を減らしながら高音域の歪みを出せるんです。
ただ、裏声を使わずに地声のまま高音を出そうとすると、喉が締まって苦しい発声になります。
地声で高音を出す時は、声帯を強く引っ張る必要があって、長時間続けると喉を痛めます。



裏声って、弱々しい声になりませんか?



最初はそう感じるかも。でも、裏声に歪みを加えることで迫力は出せるよ
裏声を使うと、声帯が薄く伸びた状態で振動します。
この状態だと、強い力を入れなくても高音が出せるので、喉への負担が減るんです。
裏声とエッジを混ぜる練習は、裏声で「へぇー」と言いながら、少しずつエッジの「あ゛」を混ぜていく感じです。最初はスカスカした音でも、だんだん歪みが増してきます。
デスボイス(フォールスコードスクリーム)は仮声帯を使う低音域の発声
デスボイス、正確にはフォールスコードスクリームは、仮声帯を使う発声です。
仮声帯は声帯の上にある別の膜状の組織で、普段の会話では使いません。
仮声帯を振動させるには、喉を開いた状態で息を多めに流す必要があります。フライスクリームとは逆に、声帯を締めずにリラックスさせることが大事です。
- 仮声帯を振動させる
- 喉を開いて息を流す
- 声帯はリラックス
- フライとは真逆の技法
この対比を意識すると、両方の発声の違いが体感しやすくなります。仮声帯の動かし方は最初は全く分からないと思いますが、普段使わない部位なので感覚を掴むまでに時間がかかるのは当然です。
喉を開いて息を多めに流す感覚が必要
デスボイスを出す時は、喉を開いた状態で息を流します。
喉を締めると仮声帯が動かないので、リラックスした状態を保つのがポイントです。
喉を開く感覚は、あくびをした時の喉の状態に近いです。喉の奥が広がっている感じがあれば、正しく開いています。
息の量はフライスクリームより多めです。
ため息をつく時のように、ゆっくり長く息を出します。息が少ないと仮声帯が振動しないので、遠慮せずに息を流してください。
ただ、息を出し過ぎると今度は音がぼやけます。
仮声帯が振動する最低限の息の量を見つけるのが、デスボイス練習の最初のステップです。
声帯は開いたまま、仮声帯だけを振動させる
デスボイスでは、声帯は開いたままにして、仮声帯だけを振動させます。
声帯を閉じてしまうと、仮声帯の振動が邪魔されて音が出なくなります。
声帯を開いた状態を保つには、ささやき声を出す時の感覚が参考になります。
ささやき声では声帯がほとんど振動していないので、その状態で息を流すイメージです。
仮声帯が振動し始めると、低くて濁った音が出ます。
最初は小さい音でも大丈夫です。
仮声帯の振動を感じられたら、少しずつ息の量を増やして音を大きくしていきます。
声帯を開いたまま音を出すのは、普段の発声と逆なので違和感があります。
でも、この違和感がデスボイスの正しい感覚なんです。
2つの発声法で喉を痛めない注意点が全く異なる
フライスクリームとデスボイスは、喉を痛めないための注意点が正反対です。
この違いを理解していないと、片方の練習方法をもう片方に当てはめてしまって、喉を痛めます。
フライスクリームでは「声帯閉鎖の強さ」に注意が必要です。
閉じ過ぎると喉が締まり、緩め過ぎると歪みが出ません。このバランスを意識しながら練習します。
デスボイスでは「喉の開き具合」に注意が必要です。喉を締めると仮声帯が動かないので、リラックスした状態を保つのがポイントです。
- フライスクリーム:声帯を締め過ぎない
- デスボイス:喉を開いた状態を保つ
- どちらも長時間の連続練習は避ける
- 喉に違和感が出たらすぐに中断
フライスクリームで「喉を開く」意識を持つと、声帯が閉じきらずに歪みが出にくくなります。
逆に、デスボイスで「声帯を閉じる」意識を持つと、仮声帯が振動しません。
2つの発声法を同時に練習する時は、頭を切り替える必要があります。今どちらを練習しているかを心がけて、注意するポイントを変えてください。
最初はどちらか一方に絞って練習した方が、混乱しにくいです。
フライスクリームとデスボイスを同時に始めると、どっちの感覚も中途半端になりがちなんですよね。
喉を痛めない練習の順番と初心者が見落としている準備


デスボイスやフライスクリームの練習で喉を痛める人の多くは、「準備」を軽視しています。いきなり声を歪ませようとすると、喉が冷えた状態で負荷がかかって炎症を起こします。
喉を痛めない練習には、順番があります。
ウォーミングアップで喉を温めて、エッジボイスで感覚を確認してから、少しずつ歪みを加えていく。
この順番を守るだけで、喉への負担が大きく変わります。



ウォーミングアップって、具体的に何をすればいいんですか?



普通に声を出すだけでもOK。喉を温めることが目的だからね
練習の順番を間違えると、どれだけ正しい発声方法を知っていても喉を痛めます。逆に、準備さえしっかりすれば、多少発声が荒くても喉は意外と耐えてくれるんです。
ウォーミングアップで喉を開く感覚を作ってから声帯を動かす
ウォーミングアップの目的は、喉周辺の筋肉をほぐして、声帯がスムーズに動く状態を作ることです。冷えた状態で急に声帯を激しく動かすと、筋肉が硬いまま摩擦が起きて炎症を起こします。
ウォーミングアップは、軽いハミングから始めるのがおすすめです。「んーーー」と鼻から息を出しながら音を出すと、喉がリラックスした状態で振動します。
- 軽いハミング
- 鼻から息を出す
- 喉の力を抜く
- 普通の声で伸ばす
- 開く感覚を確認
ハミングで喉が温まってきたら、次は普通の声で「あーーー」と伸ばするのがおすすめです。この時、喉に力が入っていないかを確認してください。
焦らず段階を踏むことで、声帯への負担を最小限に抑えられます。喉が開いた感覚があれば、準備OKです。
首と肩のストレッチも忘れずにやる
喉のウォーミングアップだけでなく、首と肩のストレッチも重要です。首や肩に力が入っていると、喉周辺の筋肉も連動して緊張するからです。
首をゆっくり回す、肩を上げて一気に落とす、といった簡単なストレッチでOKです。30秒程度でいいので、練習前に必ずやってください。
ストレッチをするかしないかで、喉の疲れ方が全然違います。特にデスクワークで肩が凝っている人は、肩周りをほぐしてから練習すると喉が楽になります。
冷たい飲み物を飲んだ直後は避ける
練習直前に冷たい飲み物を飲むと、喉が冷えて筋肉が硬くなります。冷えた状態で発声練習をすると、喉を痛めやすくなるので注意が必要です。
練習前は常温の水か、温かい飲み物を飲んでください。
喉を温めることで、声帯が柔らかく動きやすくなります。
冷たい飲み物が喉に悪いわけではないんですが、タイミングが大事です。練習が終わってから冷やすのは問題ありません。
エッジボイスは「力を入れる練習」ではなく脱力の確認
エッジボイスは、デスボイスやフライスクリームの土台として練習されますが、目的を間違えると逆効果です。エッジボイスは「声帯を締める練習」ではなく、「力を抜いた状態で声帯を閉じる感覚を確認する練習」です。
力を入れてエッジボイスを出すと、喉が締まって苦しくなります。
この状態で次の段階に進むと、喉を痛める原因になります。
- 力を入れて出さない
- 喉が締まる感覚はNG
- 音量は気にしない
- 脱力状態を最優先
これらを守れば、無理なく声帯の振動を感じ取れるようになります。
焦らず丁寧に取り組むことで、後の段階での喉への負担を大きく減らせるでしょう。



力を抜くって、声が出なくなりませんか?



最初は音が小さくなるけど、それでいいんだよ。大きな音は後から出せる
エッジボイスを練習する時は、音量を気にしないでください。
小さくてもいいので、喉に力が入っていない状態で声帯が振動する感覚を掴むことが目的です。
力を抜いた状態でエッジボイスが出せるようになったら、次のステップに進んで大丈夫です。
喉仏が上がっているなら力み過ぎ
エッジボイスを出している時、喉仏を触ってみてください。
喉仏が普段より上に上がっているなら、力が入り過ぎています。
喉仏が上がると、喉が締まって声帯に余計な負荷がかかります。この状態で練習を続けると、すぐに喉が痛くなります。
喉仏の位置は、リラックスしている時とほぼ同じ高さが理想です。
鏡を見ながら、喉仏の位置を確認してみてください。
エッジボイスで息が完全に止まるなら閉じ過ぎ
エッジボイスを出している時、息が完全に止まっているなら、声帯を閉じ過ぎています。正しいエッジボイスでは、少しだけ息が通っています。
息を完全に止めた状態で声を出そうとすると、声帯に強い圧がかかって炎症を起こします。
息が細くても通っている状態を保ってください。
息が通っているかを確認するには、手を口の前に当てて、わずかに息を感じられるか試してみてください。息が全く感じられないなら、閉じ過ぎです。
息の量と声帯閉鎖の組み合わせを少しずつ変えていく
フライスクリームやデスボイスを習得するには、息の量と声帯閉鎖(またはリラックス度)の組み合わせを、少しずつ変えながら感覚を掴む必要があります。
最初から完璧な発声を目指すと、喉に無理な負荷がかかります。
小さな変化を重ねながら、体が自然に覚えていくのを待つ方が、結果的に早く習得できます。
息の量を少し増やす、声帯の閉じ方を少し変える、といった細かい調整を繰り返していくと、ある瞬間に「これだ」という感覚が掴めます。
- 息の量を微調整
- 声帯の閉じ方を変える
- 喉の力を抜く
- 響きの位置を探る
- 小さな変化を試す
こうした調整を続けていると、喉の使い方が徐々に体に馴染んできます。
焦らず、毎回の練習で少しずつ感覚を更新していけば、無理なく理想の音色に近づけるでしょう。
最初は小さな音量で歪みが出る感覚を掴む
フライスクリームやデスボイスを練習する時、最初から大きな音を出そうとすると失敗します。大きな音を出すには強い息が必要で、その分喉への負担も大きくなるからです。
最初は小さな音量で、歪みが出る感覚を掴んでください。
小さい音でも歪んでいればOKです。
音量は後から大きくできます。



小さい音だと、ちゃんとできているか分かりにくいです…



録音して聞いてみるといいよ。自分の耳で聞くのと違って、客観的に確認できる
小さい音で歪みが出せるようになったら、少しずつ息の量を増やしていきます。急に増やすのではなく、段階的に増やすのがポイントです。
息の量を増やす時は、声帯の閉じ方も微調整してください。
息が増えると声帯にかかる圧が変わるので、閉じ方を調整しないとバランスが崩れます。
響きを増やす段階で初めて音量を上げる
音量を上げるには、息の量だけでなく「響き」を増やす必要があります。
響きとは、鼻腔や口腔で音を共鳴させることです。
響きを増やすには、鼻に音を集める意識を持ってください。
ハミングで鼻が振動する感覚がありますよね。
その感覚をフライスクリームやデスボイスでも意識します。
響きが増えると、同じ息の量でも音が大きく聞こえます。喉への負担を増やさずに音量を上げられるので、安全に練習できます。
音量を上げる練習は、歪みが安定してから取り組んでください。
歪みが不安定なまま音量を上げると、喉を痛めるリスクが高くなります。
フライスクリームとデスボイスの出し方を段階的に身につける
フライスクリームとデスボイスは、段階的に練習することで、喉を痛めずに習得できます。
いきなり完成形を目指すと、喉に無理がかかって炎症を起こします。
段階的な練習とは、「エッジボイス→裏声との混合→歪みの増加→音量の調整」という流れで、一つ一つのステップを確実にクリアしていくことです。



どのくらいの期間で習得できますか?



人によるけど、1ヶ月で基礎が固まる人もいれば、3ヶ月かかる人もいる。焦らないことが大事
練習の進み具合は個人差が大きいです。
声帯の形状や筋肉の柔軟性によって、習得速度が変わります。
他人と比べずに、自分のペースで進めてください。
フライスクリームの出し方:閉鎖→圧縮→破裂のサイクルを作る
フライスクリームは、声帯を閉じて息を圧縮し、その圧で声帯が一瞬開いて再び閉じる、というサイクルを高速で繰り返す発声です。
このサイクルが安定すると、ガリガリした歪みが生まれます。
サイクルを作るには、声帯の閉じ方と息の圧のバランスは外せません。
閉じ過ぎると圧が高くなりすぎて喉が詰まり、緩め過ぎるとサイクルが生まれません。
最初はこのサイクルが不安定で、音が途切れたり歪みが弱かったりします。
でも、練習を続けていくと、体が自然にバランスを覚えていきます。
ファルセットに少しずつエッジを混ぜて歪みを生む
フライスクリームの練習は、ファルセット(裏声)にエッジボイスを混ぜていくところから始めます。裏声だけだと歪みがありませんが、エッジを混ぜることで少しずつ歪みが出てきます。
裏声で「へぇー」と声を出しながら、喉を軽く締めてエッジの「あ゛」を混ぜてみてください。最初はスカスカした音でも、だんだん歪みが増してきます。
エッジを混ぜる量を少しずつ増やしていくと、ある瞬間に声帯のサイクルが安定して、ガリガリした音が出ます。この瞬間を体で覚えるのが、フライスクリーム習得の鍵です。
鼻腔共鳴で響きを上に集めると喉の負担が減る
フライスクリームを出す時、鼻腔共鳴を意識すると喉への負担が減ります。鼻腔共鳴とは、鼻の奥で音を響かせることです。
鼻に音を集める感覚は、ハミングで鼻が振動する感じに近いです。
フライスクリームを出しながら、鼻に手を当ててみてください。
鼻が振動していれば、鼻腔共鳴ができています。
鼻腔共鳴を使うと、喉だけで音を作るよりも響きが増えます。
響きが増えると、同じ息の量でも音が大きく聞こえるので、喉への負担が減るんです。
鼻腔共鳴を意識しながら練習すると、喉が疲れにくくなります。
長時間練習する時は、必ず鼻に響きを集める意識を持ってください。
デスボイスの出し方:声帯を開いて仮声帯に息を当てる
デスボイス(フォールスコードスクリーム)は、声帯を開いた状態で、仮声帯に息を当てて振動させる発声です。声帯を閉じてしまうと、仮声帯が振動しないので注意が必要です。
仮声帯の振動を感じるには、喉を開いた状態でため息をつくように息を流します。
息が仮声帯に当たると、低くて濁った音が出ます。
最初は仮声帯がどこにあるのか分からないと思います。練習を続けていくと、「ここが振動している」という感覚が掴めてきます。
喉を開いた状態でため息のように息を流す
デスボイスを出すには、喉を開いた状態を保つことが最優先です。喉を締めると仮声帯が動かないので、リラックスした状態を維持してください。
喉を開く感覚は、あくびをした時の喉の状態に近いです。
喉の奥が広がっている感じがあれば、正しく開いています。
その状態で、ため息をつくように息を流してください。
息の量はフライスクリームより多めです。遠慮せずに息を出すと、仮声帯が振動しやすくなります。
仮声帯が振動し始めると、「ウォォォ」という低い音が出ます。
最初は不安定でも大丈夫です。振動する感覚が掴めたら、少しずつ安定させていきます。
息の量を調整して仮声帯の振動を安定させる
デスボイスで仮声帯を安定して振動させるには、息の量の調整は外せません。息が少ないと振動しませんが、多すぎると音がぼやけます。
仮声帯が振動する最低限の息の量を見つけてください。
その息の量をキープしながら練習すると、安定した音が出せるようになります。
息の量は、ため息をつく時よりも少し多めが目安です。ただし、勢いよく吐き出すのではなく、ゆっくり長く流すイメージです。
息の量を調整しながら、仮声帯の振動が途切れないポイントを探してください。そのポイントが見つかれば、デスボイスの土台ができます。
練習時間は1日15分以内、喉に違和感が出たら即中断する
デスボイスやフライスクリームの練習は、長時間続けると喉を痛めます。初心者は特に、1日15分以内に抑えてください。
15分というのは、ウォーミングアップを含めた時間です。実際に歪んだ声を出す時間は、5〜10分程度が限界です。



15分じゃ全然足りない気がします…



最初はそれくらいが限界だよ。慣れてきたら少しずつ増やせばいい
長時間練習したからといって、早く上達するわけではありません。喉を休ませる時間も、練習の一部だと考えてください。
喉に違和感が出たら、すぐに練習を中断してください。「もう少しだけ」と続けると、炎症が悪化して回復に時間がかかります。
- 練習は1日15分以内に抑える
- 喉に痛みが出たらすぐに中断
- 毎日練習するより週3〜4回の方が安全
- 水分補給を忘れずに
毎日練習するよりも、週に3〜4回のペースで練習する方が、喉への負担が少ないです。
休息日を作ることで、喉が回復する時間を確保できます。
練習の質を上げることを心がけてください。
長時間やるよりも、短時間で集中して練習する方が、結果的に上達が早いです。
喉のケアと長期的に歌い続けるための習慣を作っておく
デスボイスやフライスクリームを長く続けるには、喉のケアが欠かせません。
練習後のケアを怠ると、少しずつ喉にダメージが蓄積して、ある日突然声が出なくなることもあります。
喉のケアは、練習の一部だと考えてください。練習と同じくらい、ケアに時間を使うことが、長期的に歌い続けるための鍵です。



練習後、何をすればいいですか?



まずは水分補給。あとは喉を冷やさないことが大事
喉のケアは特別なことをする必要はありません。
水分補給と喉を冷やさないこと、この2つを守るだけで、喉の回復力が大きく変わります。
練習後の水分補給と喉を冷やさない環境が回復を早める
練習後は、すぐに水分補給をしてください。
歪んだ声を出すと、声帯が摩擦で乾燥します。乾燥した状態が続くと、炎症が起きやすくなります。
飲むのは常温の水がおすすめです。
冷たい水は喉を冷やしてしまうので、練習直後は避けた方がいいです。
喉を冷やさない環境を作ることも大切です。
エアコンの風が直接喉に当たらないようにする、マフラーやネックウォーマーで首を温める、といった工夫をしてください。
練習後に喉を温めるのは逆効果
練習直後に喉を温めるのは、実は逆効果です。練習で炎症が起きている可能性があるので、温めると炎症が悪化することがあります。
練習直後は、常温の水を飲んで喉を休ませるだけで十分です。
温かい飲み物を飲むのは、練習から1時間以上経ってからにしてください。
ただし、喉を冷やさないようにすることと、温めることは違います。冷やさないように保温するのはOKですが、積極的に温めるのは避けてください。
加湿器を使って喉の乾燥を防ぐ
部屋が乾燥していると、喉が乾いて炎症を起こしやすくなります。
特に冬場は、加湿器を使って湿度を50〜60%に保つと、喉の回復が早くなります。
加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋に干すだけでも効果があります。喉の乾燥を防ぐことが、炎症予防の第一歩です。
寝る時も、マスクをして寝ると喉が乾燥しにくくなります。簡単な方法ですが、喉のケアとしてうまくいきます。
声帯に炎症が起きているサインを見逃さない
声帯に炎症が起きると、いくつかのサインが現れます。このサインを見逃さずに、早めに対処することが大事です。
声が枯れる、喉に痛みがある、声を出すのが苦しい、といった症状が出たら、すぐに練習を中止してください。無理に続けると、炎症が悪化して回復に時間がかかります。



ちょっと枯れてるくらいなら、練習しても大丈夫ですか?



それが一番危ない。枯れてる時点で炎症が起きてるから、休むべきだよ
声が枯れている時は、すでに声帯が炎症を起こしています。その状態で練習を続けると、炎症が慢性化して治りにくくなります。
- 声が枯れたら練習を中止
- 喉に痛みがあるなら即休む
- 声を出すのが苦しい場合も休む
- 症状が3日以上続くなら医療機関へ
症状が3日以上続く場合は、耳鼻咽喉科を受診してください。
炎症が悪化すると、声帯結節(ポリープ)ができることもあります。
声帯結節ができると、手術が必要になる場合もあります。
早めに対処すれば、そこまで悪化することは少ないです。
独学で限界を感じたらボイトレ教室で発声を確認してもらう
デスボイスやフライスクリームは、独学でも習得できますが、発声が正しいかどうかを自分で判断するのは難しいです。
喉を痛めている原因が分からないまま練習を続けると、悪化する可能性があります。
ボイトレ教室に通うと、専門家が発声をチェックしてくれます。
喉を痛めている原因が分かれば、練習方法を修正できます。
ボイトレ教室は高いと感じるかもしれませんが、喉を壊して治療にお金をかけるよりは安上がりです。数回だけでも通って、発声の基礎を固めるのがおすすめです。
オンラインレッスンなら費用を抑えられる
対面のボイトレ教室に通うのが難しい場合は、オンラインレッスンという選択肢もあります。
オンラインなら、自宅から受講できて費用も抑えられます。
オンラインでも、発声のチェックは十分可能です。
声を聞いてもらって、改善点を指摘してもらうだけでも、練習の質が上がります。
独学で限界を感じたら、一度プロに見てもらうことを検討してください。
正しい発声を身につけることが、長期的に歌い続けるための投資になります。
よくある質問
- エッジボイスで喉が痛くなるのは間違っているサインですか?
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はい、エッジボイスで喉が痛くなるなら力が入り過ぎています。エッジボイスは喉をリラックスさせた状態で声帯を閉じる感覚を確認する練習なので、痛みが出ること自体が間違いのサインです。
- フライスクリームとデスボイスは同時に練習しても大丈夫ですか?
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初心者のうちは、どちらか一方に絞った方が安全です。2つの発声法は喉の使い方が全く違うので、同時に練習すると混乱して喉を痛めやすくなります。
- 練習後に喉が枯れたら、どのくらい休めばいいですか?
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最低でも2〜3日は完全に休んでください。声が枯れている時点で炎症が起きているので、無理に声を出すと悪化します。症状が続く場合は医療機関を受診してください。
- デスボイスの練習で仮声帯が振動している感覚が分かりません。
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最初は分からなくて当然です。喉を開いた状態でため息のように息を流し続けると、ある瞬間に低い音が出る感覚が掴めます。その感覚が仮声帯の振動です。
- 水分補給は練習中もこまめにした方がいいですか?
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はい、練習中も水分補給を忘れないでください。歪んだ声を出すと声帯が乾燥しやすくなるので、5分おきくらいに少量ずつ水を飲むと喉の負担が減ります。
まとめ:喉を痛めないデスボイスとフライスクリームの練習で一番大事なこと
デスボイスやフライスクリームで喉を痛める原因は、力の入れ方ではなく「力を抜くタイミング」を知らないことにあります。
エッジボイスは喉を締める練習ではありません。リラックスした状態で声帯を閉じる感覚を確認する練習です。
この土台を間違えると、その後の発声も全部歪みます。
フライスクリームとデスボイスは、発声の仕組みが全く違います。
音域によって使い分けないと、喉を痛めるリスクが高くなります。
練習は1日15分以内に抑えて、喉に違和感が出たらすぐに中断してください。長時間練習したからといって早く上達するわけではないです。
喉のケアは練習の一部です。水分補給と喉を冷やさない環境を作ることで、回復力が上がります。
独学で限界を感じたら、ボイトレ教室で発声を確認してもらうことも検討してみてください。正しい発声を身につけることが、長く歌い続けるための近道です。






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